TOKYO, Aug 16, 2021 - (JCN Newswire) -  エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫)は本日、日本において、「再発又は難治性の EZH2 遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能効果とする、抗がん剤 EZH2 阻害剤「タズベリク(R)錠 200mg」(一般名:タゼメトスタット臭化水素酸塩)を新発売したことをお知らせします。本剤は、2021 年 6 月 23 日に製造販売承認を取得し、8 月 12 日に薬価収載されました。

「タズベリク」は、Epizyme, Inc.(本社:米国マサチューセッツ州)の創薬プラットフォームを活用して創出されたファースト・イン・クラスの経口 EZH2 阻害剤です。本剤は、エピジェネティクス関連タンパク質群のうち、ヒストンメチル基転移酵素の一つであり、発がんプロセスに関与する EZH2 を選択的に阻害することで、がん関連遺伝子の発現を制御し、がん細胞の増殖を抑制すると考えられています。本剤の開発および商業化は、日本では当社が、それ以外の地域では Epizyme, Inc.が担っています。

日本における「タズベリク」の承認は、当社が国内で実施した多施設共同、非盲検、単群の臨床第II相試験(206 試験)および Epizyme, Inc.が海外で実施した臨床試験の結果などに基づいています。

濾胞性リンパ腫は非ホジキンリンパ腫の 10~20%を占める低悪性度 B 細胞リンパ腫です。濾胞性リンパ腫は一般的に進展が緩徐であり、化学療法の感受性は良好です。しかし、再発を繰り返すことが多いことから依然として治癒が困難な疾患であり、新たな治療戦略が求められています。濾胞性リンパ腫のうち、7~27%が EZH2 遺伝子に機能獲得型変異を有すると報告されていることから、国内の濾胞性リンパ腫患者様のうち、約 600~2,400 人が当該変異を有していると推定されます。EZH2 遺伝子変異検出のためのコンパニオン診断薬としてロシュ・ダイアグノスティックス株式会社(本社:東京都)の「コバス(R) EZH2 変異検出キット」が 2021 年 5 月に承認されています。

本剤の生産については、当社川島工園(岐阜県)が技術開発に成功した革新的な医薬品製造技術である連続生産(Continuous Manufacturing)を適用しており、連続生産による製造許可を当社で初めて取得しました。連続生産は、原料を連続的に製造工程に投入し、できあがった製品を連続的に取り出す生産方法であり、製造の自動化と品質のリアルタイムモニタリング技術を融合した先端生産技術です。省スペース、省エネルギーにより環境負荷低減につながる高い生産効率を実現するとともに、医薬品の品質向上と安定供給に貢献します。

当社は、日本において「タズベリク」を EZH2 遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫治療の新たな選択肢としてお届けするとともに、本剤の承認条件として定められている特定使用成績調査(全例調査)を適切に実施し、適正使用を推進してまいります。当社は、本剤によるがん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

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概要:エーザイ株式会社

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