TOKYO, Oct 18, 2021 - (JCN Newswire) -  エーザイ株式会社(本社 東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)と Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(北米以外では MSD)は、このたび、エーザイ創製の経口チロシンキナーゼ阻害剤「レンビマ(R)」(一般名:レンバチニブメシル酸塩、欧州連合(EU)での腎細胞がんにおける製品名はKisplyx(R))と Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗 PD-1 抗体「キイトルーダ(R)」(一般名:ペムブロリズマブ)の併用療法による 2 つの適応について、欧州医薬品委員会(Committee for Medicinal Products for Human Use: CHMP)より承認勧告を受領したことをお知らせします。

今回承認勧告を受領したのは、成人の進行性腎細胞がんの一次治療に関する適応、ならびに治療ラインに関わらず、プラチナ製剤を含む前治療中またはその後に増悪した、根治的手術または放射線療法に不適応な成人の進行性または再発性子宮内膜がんに関する適応についてです。CHMP の承認勧告に対する最終的な販売承認の決定は、2021 年中に欧州委員会によって判断される予定です。承認されれば、EU において、2 つの異なるがんに対して承認を受ける初めての抗 PD-1 抗体とチロシンキナーゼ阻害剤の併用療法となります。

本承認勧告は、進行性腎細胞がんを対象とした臨床第III相 CLEAR(307)試験/KEYNOTE-581 試験および進行性子宮内膜がんを対象とした臨床第III相 309 試験/KEYNOTE-775 試験において、「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法を評価した結果に基づいています。

CLEAR 試験/KEYNOTE-581 試験では、本併用療法は、全生存期間(Overall Survival: OS)について、スニチニブと比較して、統計学的に有意な延長を示し、死亡のリスクを 34%減少させました(HR=0.66[95%信頼区間(Confidence Interval: CI): 0.49–0.88]; p=0.0049)。また、本併用療法は、無増悪生存期間(Progression Free Survival)について、中央値が 23.9 カ月であり、スニチニブの 9.2 カ月と比較して、統計学的に有意な延長を示し、増悪または死亡のリスクを 61%減少させました(HR=0.39 [95%CI: 0.32–0.49]; p<0.0001)。加えて、確定奏効率はスニチニブの 36%(95%CI: 31-41) (n=129)に対して、本併用療法は 71%(95% CI: 66-76) (n=252)でした。

309 試験/KEYNOTE-775 試験では、本併用療法は、主要評価項目である OS について、中央値が18.3 カ月であり、化学療法(治験医師選択によるドキソルビシンまたはパクリタキセル)の 11.4 カ月と比較して、統計学的に有意な延長を示し、死亡のリスクを 38%減少させました(HR=0.62 [95%CI: 0.51–0.75];p<0.0001)。また、本併用療法は同じく主要評価項目である PFS について、中央値が 7.2 カ月であり、化学療法(治験医師選択によるドキソルビシンまたはパクリタキセル)の3.8カ月と比較して、統計学的に有意な延長を示し、増悪または死亡のリスクを 44%減少させました(HR=0.56 [95%CI: 0.47–0.66]; p<0.0001)。

Merck & Co, Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. 研究開発本部クリニカルリサーチのバイスプレジデントである Gregory Lubiniecki 博士は、「「キイトルーダ」と「レンビマ」の併用療法は、進行性腎細胞がんの一次治療として延命効果を実証し、これらの患者さんに対する重要で新たな治療選択肢としての可能性を示しました。加えて、本併用療法は、進行性子宮内膜がんにおいて、初めて延命効果を示した抗 PD-1 抗体とチロシンキナーゼ阻害剤の併用療法であり、その延命効果は、ミスマッチ修復機構の状態に関わらず示されました。我々は、欧州医薬品委員会に、これらの治療困難ながんにおける本併用療法の重要性を認識いただいたことを嬉しく思います」と述べています。

エーザイ株式会社の常務執行役 オンコロジービジネスグループ プレジデントである大和隆志博士は、「CLEAR試験/KEYNOTE-581試験と309試験/KEYNOTE-775試験で確認された良好な成績に基づき、欧州医薬品委員会が進行性腎細胞がんおよび進行性子宮内膜がんの両適応について「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法に対する承認を勧告したことを嬉しく思います。これらの試験に参加いただいた患者様とそのご家族、医療関係者の皆様のコミットメントのおかげで、我々は今回の意義のあるマイルストンを達成することができ、皆様に深く感謝申し上げます」と述べています。

CLEAR 試験/KEYNOTE-581 試験では、本併用療法群で発現した頻度の高い副作用(adverse reactions、発現率 30%以上)*は、下痢(61.8%)、高血圧(51.5%)、疲労(47.1%)、甲状腺機能低下症(45.1%)、食欲減退(42.1%)、悪心(39.6%)、口内炎(36.6%)、蛋白尿(33.0%)、発声障害(32.8%)、関節痛(32.4%)でした。

309 試験/KEYNOTE-775 試験では、本併用療法群で発現した頻度の高い副作用(発現率 20%以上)*は、高血圧(63%)、下痢(57%)、甲状腺機能低下症(56%)、悪心(51%)、食欲減退(47%)、嘔吐(39%)、疲労(38%)、体重減少(35%)、関節痛(33%)、蛋白尿(29%)、便秘(27%)、頭痛(27%)、尿路感染(27%)、発声障害(25%)、腹痛(23%)、無力症(23%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群(23%)、口内炎(23%)、貧血(22%)、低マグネシウム血症関節痛(20%)でした。

* SmPC (Summaries of Product Characteristics)の記載に拠る

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2021/news202180.html

概要:エーザイ株式会社

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