TOKYO, Sep 10, 2021 - (JCN Newswire) -  東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上福造/以下、NTT東日本)と株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、執行役社長兼COO:小島 啓二/以下、日立) は、AIによる企業のビジネス活動支援に向け、予測根拠を説明できるXAI(Explainable AI) とトレンドデータを活用したAI予測モデルにより、複雑化する市場動向や競争環境を踏まえた顧客の潜在ニーズを発掘し、営業活動における提案内容の最適化を図る仕組みの実証を9月10日より開始します。

1. 背景と目的

昨今、新型コロナウイルス感染症の拡大などによる経済・競争環境の変化を受け、ビジネス課題の解決にあたっても、複雑化する世の中の動向を的確に捉えることが求められています。

NTT東日本は、スマートイノベーションラボ*1などにおいてAIによる企業のビジネス活動支援に取り組んでいる中で、企業が個別に保有する情報に世の中の情報(トレンドデータ)を加え、さらにAIの判断根拠を明確化することにより、AIによるビジネスの高度化を促進できるのではないかと考えていました。

日立は、これまで、XAIの技術開発とともに、さまざまな業種において、株式会社日立コンサルティング(代表取締役 取締役社長:八尋 俊英/以下、日立コンサルティング)と連携し、XAIを業務システムに導入し継続的に運用・改善する体制や仕組みの整備などXAIの業務での定着化に向けたコンサルティングからデータ利活用の仮説検証、提供、運用までサポートし、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の支援に取り組んできました*2。今回、NTT東日本との新たな協創にあたって、企業情報とトレンドデータ を組み合わせ、XAIの分析モデルを構築したほか、業務での適用を想定した検証プロセスの開発を進めました。

2. 実証の内容

NTT東日本の膨大かつ構造的に整備された提案活動データ(商材情報、お客さま訪問や電話応対履歴、成約/失注の取引履歴など)をサンプルとして、これらのデータに新たに世の中の動向を示すトレンドデータ(新聞記事などのキーワード出現日、出現回数増減など)を組み合わせてXAIで分析し、お客さまへの課題解決提案の高度化に向けた効果検証を行います。AIの予測や判断結果の根拠を定量的かつ分かりやすくタイムリーに提示できるため、課題やニーズが顕在化する前に先手の提案活動が期待できるほか、直感や常識に裏打ちされた営業担当者のノウハウとXAI双方の仮説を比較検証しながら、継続的にモデルを改善していくプロセスに基づきAIモデルの高度化を進め、分析結果の訴求力・納得感を向上させていくことをめざします。

各社の役割

NTT東日本:
- 実証実験の全体マネジメント
- サンプルデータ(提案活動データ)などの提供

日立:
- サンプルデータ×トレンドデータの分析結果をわかりやすく説明する技術の開発
- 営業担当者とXAIが双方の仮説を意見交換しながら高度化していく協創型のプロセスの考案

XAIとトレンドデータを活用して提案活動を支援する仕組み

特長1. 潜在ニーズや新しい兆候の提言
予測モデルにおいて新聞記事などの外部データをトレンドデータとして活用し、潜在ニーズや新しい兆候を早期に発見

特長2. 納得感のあるAI予測結果の説明
XAIの予測根拠説明を活用し、AI予測結果における成功要因の説明と打ち手案のシミュレーションが可能

3. 今後の展開

NTT東日本は今回の検証結果に基づき、お客さまからお預かりしたデータを活用するBPO*3などを強化することで、お客さまのビジネス、ひいては社会全体のDX推進に寄与する活動に繋げていくことをめざしています。

日立は、今回の実証で培ったノウハウを生かし、幅広いお客さまの営業活動の高度化に向け取り組みを進めるほか、今後も、デジタルイノベーションを加速する日立のLumada*4で展開するソリューション・技術を活用し、新たなサービスやビジネスの創出を支援していきます。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2021/09/0909.html

日立製作所について

日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーであるLumadaを通じて、IT、エネルギー、インダストリー、モビリティ、ライフ、オートモティブシステムの6分野でお客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速することで、社会価値・環境価値・経済価値の3つの価値向上に貢献します。

また、日立は、COP26のプリンシパル・パートナーとして、脱炭素社会の実現に向けて主導的な役割を果たし、気候変動領域のイノベーターとなることをめざしています。2030年度までにすべての事業所でカーボンニュートラルを実現し、2050年度までにバリューチェーン全体でCO2排出量を80%削減することを目標としています。

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