エーザイ、早期アルツハイマー病の診断の簡便化を支援するためC2N Diagnostics LLCに出資

エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、当社米国子会社エーザイ・インクが、C2N Diagnostics LLC(本社:米国ミズーリ州セントルイス 以下 C2N)による米国におけるアルツハイマー病(AD)の血液診断の実用化ならびに、アクセス、アフォーダビリティ、および利用の拡大に向けた取り組みを支援するため、同社に最大15百万米ドルの出資を決定したことをお知らせします。今回の決定は、2022年8月に発表したエーザイ・インクとC2Nとの間の米国の実臨床における認知症当事者様への血液検査法の活用に関する協働を発展させるものです。

現在、ADの脳内病理であるアミロイドβ(Aβ)の確認は、ポジトロン断層法(PET)といった高度な診断技術や脳脊髄液(CSF)検査により行われています。当社は、C2Nに出資することで、正確かつアフォーダブルな血液によるAβ診断法をさらに前進させる取り組みを支援し、脳内Aβ確認の新たな選択肢を提供します。

エーザイの常務執行役、グローバルADオフィサーの内藤景介は、「高精度の血液診断は急速に進歩し、拡大しています。PETやCSF検査には費用やキャパシティ上の課題があります。当社は、認知症エコシステムのさらなる拡大に取り組む中で、より安価で低侵襲な診断ツールの利用を推進し、ADの診断と治療への幅広いアクセスを支援してまいります」と述べています。

米国のADによる認知症当事者は6.7百万人と推定されていますが1、臨床症状だけでは正確な診断は困難です。正確かつ簡便な血液検査により当事者様を特定できれば、診断の効率化、治療機会の拡大、ひいては医療費・介護費の削減につながり、早期治療の簡素化、迅速化が期待されます。また、血液検査は、アミロイドPETやCSF検査へのアクセスが困難な地域や十分な医療サービスを受けられないコミュニティーにおいて、当事者様のケアの改善にもつながります。

当社は、AD領域のパイオニアとして、またhhceco企業として、ADの血液診断の環境整備にも強くコミットしており、様々なアプローチで複数の診断薬企業や自治体と連携し、認知症エコシステムの構築を進めています。今回のC2Nへの出資と協働はその重要な取り組みの一つであり、これを通じて、AD当事者様、そのご家族と介護者の皆様の憂慮の解消に寄与してまいります。

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