TOKYO, Jun 6, 2022 - (JCN Newswire) -  エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、2022年6月3日から7日まで米国イリノイ州シカゴおよびバーチャルのハイブリッド形式で開催される「米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology:ASCO)年次総会」(2022 ASCO Annual Meeting)のポスターディスカッションにおいて、当社とブリストル マイヤーズ スクイブ(本社:米国)が共同開発を行っている抗体薬物複合体(Antibody Drug Conjugate:ADC)であるfarletuzumab ecteribulin(開発品コード:MORAb-202)について、臨床第I相試験(101試験)(NCT03386942)のプラチナ抵抗性卵巣がん拡大パートの安全性および有効性についての最新の知見(抄録番号:5513)を発表したことをお知らせします。

Farletuzumab ecteribulinは、自社創製の葉酸受容体α(folate receptor α:FRα)に対するヒト化IgG1モノクローナル抗体ファルレツズマブに、同じく自社創製の抗がん剤である微小管ダイナミクス阻害剤エリブリンを酵素切断リンカーを介して化学結合させています。

本試験の治験責任医師である久留米大学医学部産科婦人科学講座の西尾真准教授(MD, PhD)は、「我々は、本臨床試験におけるfarletuzumab ecteribulinの安全性データ、および本薬剤の2つの用量コホートと広範なFRαの発現レベルのプラチナ抵抗性卵巣がんにおける予備的な抗腫瘍活性による有効性データに勇気づけられています。前臨床試験結果から、farletuzumab ecteribulinは、臨床において酵素切断リンカー部位で抗体から殺細胞性のペイロードが切り離され、FRα陽性のがん細胞のみならず、周囲のFRα陰性がん細胞に作用するバイスタンダー効果を示す可能性があります。分子標的治療分野が進化するにつれて、抗体薬物複合体は、再発性のプラチナ抵抗性がんにおける重要なモダリティーとなりつつあります」と述べています。

卵巣がんは進行性期に発見されることの多い典型的ながんであり、高い再発率と再発後の化学療法抵抗性により、予後不良と言われています1。高悪性度漿液性卵巣がんは、卵巣がんで最も多いタイプのがんであり、発見時には転移がみつかることの多いがんです2-3。卵巣がんは、分子標的療法の目印として使われる腫瘍抗原を非常に多く発現しており、その腫瘍抗原は、FRαを含め上皮性卵巣がんに高頻度に発現しています4-5。FRαは、腫瘍の悪性度のマーカーであると考えられており、治療に対する低感受性と関係しています6。

当社の常務執行役 オンコロジービジネスグループ プレジデントである大和隆志PhDは、「当社は、ヒューマン・ヘルス・ケア(hhc)理念として、アンメット・メディカルニーズの高いがんに対する新たな治療法の確立に挑戦し続けています。自社の創薬技術を駆使して創製した当社初の抗体薬物複合体のデータは、新たな治療オプションを求めている患者様のがん治療を改善し、精密医療の進化をめざす我々のコミットメントを示しています。我々は、今後もプラチナ抵抗性卵巣がんに対する新たな治療オプションとしての可能性をもつfarletuzumab ecteribulinのさらなる研究成果を共有してまいります」と述べています。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
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概要:エーザイ株式会社

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