TOKYO, Sep 2, 2021 - (JCN Newswire) -  三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区)は、液化CO2輸送船(LCO2船)に搭載するカーゴタンクシステムの設計基本承認(Approval in Principle : AIP)(注1)を船級協会ビューロベリタス(Bureau Veritas : BV、社長:Didier Michaud、本社:フランス)から取得しました。

三菱重工グループではエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)の事業強化に戦略的に取り組んでおり、CO2エコシステムの構築はその中の柱の一つです。CO2を回収して貯留や転換利用するCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)は、脱炭素社会を実現するための有効な手段として注目を集めており、そのバリューチェーンにおいてLCO2船は、液化されたCO2を貯留および利用する拠点まで輸送する役割を担うものとして将来的な需要の拡大が期待されています。三菱造船ではこの要請を受け、LCO2船の開発とその事業化を積極的に推進しています。

LCO2船では低温かつ圧力の高い状態で液化されたCO2ガスを液体のまま輸送するため、そのカーゴタンクシステムにはIGCコード(注2)で規定される独立型タンクタイプCを適用するのが一般的です。このタイプCタンクを採用する際には圧力容器の規格に基づいた構造設計が要求され、その構造様式も円筒型、バイローブ型、トリローブ型と多様です。さらにLCO2用タンクとしては、その貨物特性に応じて高強度かつ低温特性にも優れたタンク用鋼材の選定が重要となります。

これまでにも三菱造船は、液化ガス輸送船(LPG・液化石油ガス輸送船、LNG・液化天然ガス輸送船)の建造で培った高度な構造解析技術、材料評価技術、ガスハンドリング技術などに関する知見を生かし、2004年にはIEAのGreenhouse R&Dプログラムに参加してCO2の船舶輸送の検討を行うなど、時代の先を見越してLCO2船の検討を進めてきました。

三菱重工グループは、今回のLCO2船カーゴタンクシステムのAIP取得を通じ、CCUSバリューチェーン構築に必要なLCO2船に関する各種技術の開発および提供に引き続き尽力し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

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概要:三菱重工業株式会社

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