TOKYO, Mar 10, 2022 - (JCN Newswire) -  三菱重工グループの三菱重工冷熱株式会社(社長:菊地 剛彦、本社:東京都港区)は、オゾン層破壊係数(ODP:Ozone Depletion Potential)(注1)、地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)(注2)ともにゼロの窒素(N2)冷媒を採用し、業界トップクラス(注3)の極低温領域まで対応可能な大容量型ブライン冷凍機を新たに開発しました。このほど、有機化学品の生産などを手掛ける本荘ケミカル株式会社(会長:本荘 菜穂子氏、本社:大阪府寝屋川市)への納入を完了し、引き続き国内での拡販を進めていきます。

本機は、独自の特許技術を用いた空気冷媒サイクルにより超低温、極低温領域(ブライン温度:マイナス45度からマイナス100度)まで幅広く対応できます。また、機器搬送も容易な業界トップクラスのコンパクト化を実現しています。圧縮・膨張機については、三菱重工グループが培った高いガスタービン技術を使用しており、空気が膨張冷却する際のエネルギーを回収し動力として活用することに加え、インバーター制御による省エネ化といった高い技術力による運転の安定化も実現しています。

また本機は、環境負荷のない自然冷媒である窒素冷媒を採用したことで温暖化抑制に大きく寄与します。低温機器市場において、国内では2015年4月のフロン排出抑制法改正(注4)により機器の低GWP冷媒化が求められており、国際的にも2019年1月の「モントリオール議定書・キガリ改正」発効および改正オゾン層保護法の施行に伴い、代替フロンの生産および消費量の段階的削減が義務化されており、気候変動防止に向けた取り組みが一段と強化されています。

冷媒の選択肢が少ない超低温、極低温領域では未だにフロン冷媒を使用している冷凍機も多く、環境負荷低減の観点からノンフロン冷凍機へのニーズが高まっています。本機の冷媒には空気中に含まれる成分のうち約78%を占める窒素が使用されているため、環境や人体に対して安全です。また、ノンフロン冷媒の採用によりフロン排出抑制法の義務点検も不要で、高圧ガスの製造や消費などについて規定する高圧ガス保安法も適用外です。さらに圧縮・膨張機は、磁気軸受の採用により潤滑油が不要かつ寿命が半永久的で、保守・運用の面でお客様の負荷軽減にも貢献します。

三菱重工冷熱は、ODP・GWPともにゼロの自然冷媒を用いた冷却システムの普及を通じて、極低温市場における地球環境保全に貢献していきます。また、今後は特にケミカル・ファインケミカル分野を中心とした拡販に注力していきます。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
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三菱重工グループについて

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