TOKYO, Oct 11, 2021 - (JCN Newswire) -  三菱重工業は、タイ最大の独立系発電業者(IPP)であるガルフ・エナジー・デベロップメント社(Gulf Energy Development PCL)と三井物産株式会社の合弁事業会社が進める天然ガス火力発電所2カ所の建設プロジェクトで、本年3月末の初号機運転開始に続いて、全構成設備のうち2号機を完工、10月1日に運転開始を迎えました。

2018年に、M701JAC形ガスタービン8基で構成される総出力530万kWのガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)火力発電設備をフルターンキー契約で受注したもので、併せて25年間の長期メンテナンス契約(LTSA)も締結しています。累計運転時間140万時間超、これまでに世界で83台の受注実績を誇るJ形およびそれをさらに進化させたJAC形ガスタービンにおいて、本プロジェクトは東南アジアにおけるM701JAC形の初受注事例であり、2024年に予定される全8基での運転開始に向けて建設工事を進めていきます。

両発電所は、いずれも首都バンコクの南東約130kmに位置しており、チョンブリー(Chonburi)県と、ラヨーン(Rayong)県に建設されているもので、出力はいずれも265万kWです。天然ガスを主燃料とし、電力はタイ電力公社(EGAT)に販売され、高効率のクリーン電源として同国の電力の安定供給に貢献していくことが期待されます。

今回2号機が運転を開始したのはチョンブリー県の発電所で、合弁事業会社のガルフSRC社(Gulf SRC Company Limited)(注)が運営しています。世界的に新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、機器の納入・据え付けなどに係る物流や指導員派遣などに支障が出るなかで、関係者の努力や連携により予定通りの運転開始を実現しました。また発電所の運転最適化のために開発した解析プラットフォームをはじめとする当社のインテリジェントソリューションサービス「TOMONITM」も導入しており、すでに運転開始をしている初号機に続き2号機でもプラントを遠隔運転し、信頼性の高い運転・保守を全面的にサポートしています。

今回の運転開始に際して、ガルフ・エナジー・デベロップメント社の副CEOであるPorntipa Chinvetkitvanit氏は次のように述べています。「タイ国内のコロナ感染が急激に拡大するなか、初号機に引き続き、三菱重工関係者の尽力により、当初のスケジュール通りに2号機も運転開始を迎えられたことを評価します。今後予定されている全8基の運転開始に向けて、同社が引き続ききめ細やかなプロジェクト管理を行っていくことを期待します」。

また、三菱重工グループの現地法人Mitsubishi Power(Thailand)Ltd.の社長である西川 幸治は「当社は、高効率かつ信頼性に優れた最新鋭ガスタービンの供給を通じて、タイの持続可能な経済発展に貢献しています。チームはこのプロジェクトに対し懸命に取り組んでいる最中であり、引き続き全設備の運転開始に向けて邁進し、同国の安定的かつクリーンな電力供給を支えていきます」と述べています。

本プロジェクトにおけるGTCC発電設備は、発電所当たり4系列で、ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などそれぞれ4基で構成されます。当社はガスタービン、蒸気タービンなどを製作・供給、発電機は三菱電機株式会社が供給します。

当社は2011年にも、ガルフ・エナジー・デベロップメント社が出資する事業会社から、ノンセン(Nong Saeng)ならびにウタイ(U Thai)両GTCC発電所の建設をフルターンキー契約で受注し、いずれも2014年と2015年に商業運転を開始しました。また、昨年にも同社が出資するヒンコンパワー社(Hin Kong Power Company Limited)からM701JAC形ガスタービン2基で構成されるGTCC発電設備を受注するなど、タイの大型ガスタービン市場で確固たる実績を積み重ねています。

三菱重工は、引き続き両発電所の完成に向け全力で取り組むとともに、最新鋭機であるJ形ガスタービンの普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定確保、ならびに資源の有効利用と環境負荷の低減に貢献していきます。

本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.mhi.com/jp/news/211011.html

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